※2021.01更新
ひと言に「写真を撮る」といっても、人によって撮り方はさまざまです。
同じ被写体を撮影しても、上から撮る人もいれば下からあおる人もいて、立って撮る人も座って撮る人もいますよね。
写真の撮り方も、撮る位置も決まりなんてないので自由に撮るのがいちばんです。
しかし、撮り方の基本を知っていないと応用もできません。
このページではそんな撮り方の基本である「アングルとポジション」について説明します。
「いつも同じような写真になってしまう」
「よく見る写真ばかりだ・・・」
そんな人も、アングルについてなんとなく知っている人も、実は意外と間違って覚えていることもあるかもしれないので、ぜひ一緒に確認していきましょう。
カメラのアングルとポジションの違いとは?

ISO800, F1.8, 1/2000
写真を撮る位置をあらわす、アングルとポジションという言葉。
なんとなく違いは想像できますが、説明しろといわれると案外難しい用語です・・・
まずはそんな2つの言葉の違いを確認しておきましょう。
カメラのアングルとは?
アングルとは、被写体に対するカメラの角度のこと。
被写体より上から撮影する場合はハイアングル、下からはローアングル、水平の場合は水平アングルとよびます。
間違われやすいのが、以下のような写真の場合。

ISO100, F2, 1/2000
地面近くから撮影しているため、一見ローアングルだと錯覚しますよね。
しかし、地面すれすれから撮影してもカメラが上を向いていなければ、ローアングルではなく水平アングルです。
つまり、カメラの高さは関係なく、どの角度から撮ったのかだけを考えるのがアングル。
高さが関係してくるのは、次に説明するポジションです。
ポジションとは?
ポジションとは、撮影をする高さのこといいます。
アングルとは違いカメラの角度は関係なく、人間の目線を基準に、目線より高い位置から撮影することをハイポジション、低ければローポジション、目線の高さならアイレベルと呼びます。
目線の高さは「アイポジション」ではなく「アイレベル」といいます
例をみてみましょう。
次の写真はどのポジションから撮影しているでしょうか。

ISO800, F4, 1/30
下から見上げているし、ローポジションかな・・・
と思うところですが、これは立ったまま撮影したので「アイレベル」が正解です。
つまり、アイレベルのローアングル、ということですね。
カメラのアングル・ポジションの効果
アングル・ポジションの違いがわかったところで、それぞれの効果を説明します。
その撮り方だとどんな効果があるのか、確認していきましょう。
ハイアングル

ISO100, F1.8, 1/4000 ハイアングル×アイレベル
ハイアングルでの撮影は、写真に客観性を与えてくれます。
被写体を上から俯瞰するかたちになるので、落ち着いた感じ、クールな感じの写真になります。

ISO400, F4.5, 1/125
テーブルフォトなんかも、上から撮ることが多いですよね。
上から撮ることで、「ここにこれがあります」と、見えているものを客観的に説明するようなイメージに。
展望台にのぼったとき、眼下に広がる景色をマップと照らし合わせて「あのビルが○○だ」と確認するような感じです。
水平アングル

ISO3200, F4.5, 1/2500 水平アングル×ローポジション
水平アングルでの撮影は、写真のバランスが取りやすいほか、臨場感を与えてくれます。
ただし、誰でも撮れる写真っぽくなりがちなので、F値を小さくして背景をぼかしたり、ちょっとした工夫があると個性が出ます。

ISO400, F5.6, 1/500 水平アングル×ローポジション
花の高さから水平に撮れば、花畑の中から撮ったような印象に。

ISO3200, F5, 1/250 水平アングル×ローポジション
普段、目線の高さにないものを水平アングルで撮ると、おもしろい写真に仕上がります。
ローアングル

ISO800, F4, 1/4000 ローアングル×ローポジション
ローアングルから撮影すると、迫力のある写真になります。
ポピーやコスモスなど、お花はローアングルから撮影する人が多いですよね。
下から撮ることで青空も写り、ちょっとした小人感も味わえるのでおすすめです。

ISO800, F4, 1/4000 ローアングル×アイレベル
大きな建物や木々は、ローアングルから撮ることがほとんどです。
下からあおることで、よりいっそう大きく見え、存在感が増します。

ISO100, F2, 1/800 ローアングル×ローポジション
また、ポートレートでもローアングルを使うと足が長くみえる効果があります。
女性の場合、ローアングルから撮ると顔が大きく見えるデメリットもあるので、やり過ぎにはご注意を!
アングル・ポジションを理解して、いろんな撮り方を!

ISO100, F4, 1/1000
アングルとポジションの違い、それぞれの特徴について紹介しました。
同じ被写体でもアングルが違えば、雰囲気ががらっと変わってきます。
今までずっと同じ場所から撮っていた方も、これを機に撮る位置を考えてみてはいかがでしょうか。
いろんな角度や高さから撮影をして、「これだ!」という納得の1枚を残していきましょう!
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