※2021.02更新
Googleが提供している、写真加工アプリスナップシード(Snapseed)の使い方を徹底解説!
このページでは、全28種類あるツールについて、それぞれの使い方を実際に操作した写真や動画とともに解説します。
ツール以外で、おおまかな使い方を知りたい場合は「写真加工アプリ『Snapseed』の使い方。その魅力は機能の多さ!」のページをご覧ください。
スナップシードのツール
左上から順に説明します。
画像調整
画像調整では「明るさ・コントラスト・彩度・アンビアンス・ハイライト・シャドウ・色温度」の調整ができます。
・明るさ
写真の明るさを調整。プラスで明るく、マイナスで暗くなる。
・コントラスト
コントラストとは、写真の明暗の差のこと。プラスで差が強くなり、マイナスで弱くなる。
・彩度
色の鮮やかさを調整。プラスで鮮やかに、マイナスで白黒に近くなる。
・アンビアンス
被写体と背景のメリハリをつける効果。写真全体の光のバランスをコントロールする。彩度とコントラストを同時に変えるような機能。プラスで立体感がでて、マイナスでメリハリがなくなる。
また逆光写真に有効で、プラスで被写体を明るくし、全体にメリハリをつける。マイナスで被写体と背景のコントラストをはっきりさせる。
・ハイライト
写真の明るいところを目立たせる。プラスでさらに明るくなり、マイナスで暗くなって、明るい部分がはっきりする。
・シャドウ
写真の中の影をコントロール。プラスで影が薄くなり、マイナスで濃くなる。
・色温度
写真の暖色・寒色を調整。プラスで赤みが足され、マイナスで青みが足される。
ディテール
ディテールでは「ストラクチャ・シャープ」の調整ができます。
・ストラクチャ
ものの輪郭と質感を目立たせる効果。プラスで輪郭と質感がはっきりし、マイナスでなめらかでつるつるした感じに。
・シャープ
ものの輪郭を目立たせる効果。ストラクチャとの違いは、シャープでは被写体の質感は変わらず、輪郭のみ調整できるところ。
「郵便」の文字部分、木の部分を見てもらえると、分かりやすいです。
カーブ
カーブでは、写真の明るい部分、暗い部分のそれぞれのコントラストや色味の調整ができます。
説明が長くなるのでページを分けました。
カーブを使ってみよう!【スナップシード(Snapseed)の使い方】
上のページから確認してください。
ホワイトバランス
ホワイトバランスは、白い物を白くみせる機能です。
こちらも別ページでまとめています。
ホワイトバランスを使ってみよう!【スナップシード(Snapseed)の使い方】
切り抜き
写真を好きなサイズにトリミングできます。
用意されている大きさから選ぶ、またはフリーを選ぶと自分でサイズを決められます。
回転
写真を回転、左右に反転させることができます。
また、水平でない写真は、回転を押すだけで自動で傾き修正してくれます。
射影変換(しゃえい)
射影変換では、写真の角度や奥行きを変更したり、ゆがみを直すことができます。
こちらも別ページで詳しくまとめました。
射影変換を使ってみよう!【スナップシード(Snapseed)の使い方】
アンクロップ
アンクロップは、写真の背景を自然に広げることができる機能です。
やり方は簡単。写真の枠線を広げたい大きさまで引っ張るだけ。
上の画像のように、物が多い背景や、ごちゃごちゃしている背景では上手く広げることができない可能性があるので注意です!
また、背景を広げた部分を白・黒の色に変えることもできます。
白・黒を選んだ場合、上の画像のように、写真に枠のようなものがついた状態で仕上がります。
部分調整
部分調整では、指定した部分のみの「明るさ・コントラスト・彩度・ストラクチャ」を調整することができます。
たとえば、以下の写真のように、被写体は暗いけど全体を明るくすると白飛びしてしまう部分がある、という場合などに有効なツールです。
上の写真を部分調整で加工してみました。
明るくしたくない部分の明るさは変わらず、右側部分のみあかるくすることができました。
部分調整の使い方は、調整したい部分をタップ→ピンチして調整する範囲を決定→左右にスワイプで調整、という手順。
8箇所までピンを置けるので、細かく調整したい場合にとってもおすすめです。
ブラシ
ブラシでは、指でなぞった部分の「明るさ・露出・色温度・彩度」を調整できます。
部分調整よりも広範囲の調整ができ、おおげさに調整すれば印象的な写真に仕上げることもできます。
シミ除去
シミ除去は、写真上の不要なもの、消したいものを除去できる機能です。
詳しくは別ページで解説しています。
Snapseedの「消す」機能がすごい!不要なものを消したい人必見【シミ除去・顔修正】
動画もあるので、ぜひご覧ください。
HDR風
HDRとは、明るさの違う写真を何枚か合成することで、適切な明るさできれいな写真を残せる機能のこと。
HDRとは「High Dynamic Range(ハイ・ダイナミック・レンジ)」の略。
スマホのカメラなどに付いているHDRの機能では、撮影時に数枚写真を撮って、それらを合成した一番いい写真をカメラロールに残してくれます。
スナップシードのHDR風機能では、撮影済みの写真をHDRで撮影した感じに加工できます。
明暗差が大きい写真、逆光の写真に有効な機能で、暗い部分を明るく補正してくれます。
・自然→くっきり、はっきりした写真に。
・人物→すこしやわらかい印象に。
人物写真に使うと、シミやしわが目立つ場合があるので注意!
・弱→明るく、鮮やかな仕上がりに。
・強→コントラストが強くなる
フィルタの強さ、明るさ、彩度は調整もできます。逆光写真などで使ってみてください。
グラマーグロー
グラマーグローでは、写真にグローを足すことができます。
グローは光という意味。写真が光を放っているような仕上がりになります。
グローは0から100まで好きな値を選ぶことができ、彩度と色温度も変更できます。
階調コントラスト
階調コントラストは、写真を「明部・中間・暗部」にわけて、それぞれのコントラストを変更することができます。
・明部→写真の明るい部分のコントラストを調整
・中間調→写真の中間色部分のコントラストを調整
・暗部→写真の暗い部分のコントラストを調整
・ハイライトを保護→コントラストを調整したときに、明るい部分(白っぽい部分)のコントラストが変わるのを防ぐ
・シャドウを保護→コントラストを調整したときに、暗い部分(影になっている部分)もコントラストが変わるのを防ぐ
少し分かりにくいですが、上の画像では暗部+100にすると暗い部分(赤丸)のコントラストが強くなりました。
明るい写真では、変化が分かりにくいですが、暗い写真で細かくコントラストの調整がしたい場合には使ってみてください。
ドラマ
ドラマでは、写真にドラマ風なフィルタをかけることができます。用意されているのは全6種類。
それぞれ、フィルタの強さと彩度を自由に変更できます。
ヴィンテージ
ヴィンテージでは、写真にヴィンテージ風の加工ができます。
スタイルは全12種類。③で好きなスタイルに変更できます。
①をおすと、写真の周辺にぼかしが入ります。
②でそれぞれの「明るさ・彩度・スタイルの強さ・周辺減光の強さ」を自由に変更できます。
粒状フィルム
粒状フィルムでは、写真をフィルムカメラで撮った写真のように加工できます。
スタイルは全部で18種類。
それぞれ粒子とスタイルの強さを自由に変更できます。
粒子を強くしすぎると、ざらざらした写真になるので、おすすめは5-15くらい。特にポートレートのときは低めに!
レトロラックス
レトロラックスでは、写真をレトロ風に仕上げることができます。
スタイルは全部で13種類。③で変更できます。
①はシャッフルボタン。13種類の中から、ランダムでスタイルが適用されます。
②では「明るさ・コントラスト・彩度・スタイルの強さ・スクラッチ・光漏れ」を調整できます。
・スクラッチ→ひっかいた傷跡や汚れのようなもの。
・光漏れ→上の画像の右下のように、もとの写真にはない光のかたまりや筋。
また、同じスタイル(上の矢印部分)を数回タップすると、スクラップと光漏れの位置がランダムで変更されます。
同じ写真でも、スクラップや光漏れの位置で写真の印象が変わるので、試してみてください。
グランジ
グランジとは、かすれて汚れているような加工のこと。
スナップシードでは③で、5種類のテクスチャの中から選べます。
①はシャッフル。スタイルがランダムで変更されます。
②では「スタイル・明るさ・コントラスト・彩度・テクスチャの強さ」を変更できます。
また画面上の青丸を焦点を合わせたい被写体に移動させて、ピンチして拡大縮小することで、周辺のぼかしの強さ(中心のサイズ)も変えられます。
同じテクスチャでも、スタイルを変えると色見も印象も変わるので、試してみてください。
モノクロ
モノクロでは、写真を白黒に加工できます。
スナップシードでは6種類のスタイルが用意されていて、③で変更可能。
②では「明るさ・コントラスト・粒子」を変更できます。
①を押すと、色の一覧がでてきます。
これはカラーフィルターとよばれるもので、カメラのレンズに色ガラスフィルターをつけたときと同じ効果になるものです。
実際に写真の色が変わるわけではなく、コントラストの位置や強さなどが変わります。
ノワール
ノワールでは、昔のフィルム映画や白黒映画のような加工ができます。
フィルタは全部で14種類あり、②を押すと好きなものを選べます。
①では「明るさ・ウォッシュ・粒子・フィルタの強さ」を変更できます。
・ウォッシュ→コントラストの変更ができます。右にスワイプで、より暗く悲しいイメージに。
スタイル提要するだけで、おしゃれな映画風になります。レトロな写真などにおすすめです!
顔修正
顔修正では、肌のなめらかさや目の大きさを修正することができます。
プリセットは9種類で③から選択可能。
②では、「顔の強調・肌のなめらかさ・目のくっきりさ」の度合いを選ぶことができます。
・顔を強調する→周囲とのコントラストを強くする
・肌をなめらかにする→肌の凹凸をなくして、生卵のようなつるつる肌に
・目をくっきりさせる→白目と黒目のコントラストを強くする
①では、顔色を「青白い・色白・普通・褐色」から選べます。顔色というよりは、顔の明るさが変わる感じです。
肌荒れが気になるとき、シミなどを目立たせたくないときにおすすめです。
顔の向きや場所によっては「顔が見付かりませ」とアラームがでます。精度を上げる、という機能もありますが、それでも見付からない場合もあるので、その場合はシミ除去などで対応しましょう
顔の向き
顔の向きでは、被写体の顔の向きを変えられるほか、広角の上がり具合、瞳孔の大きさなども調整できます。
①を開くと「瞳孔サイズ・スマイル・レンズ焦点距離」を変更できます。
・瞳孔サイズ→瞳孔の大きさを変えられます。やりすぎるとこわいので注意。
・スマイル→広角の上がり具合を変更できます。もともと笑っている写真などに使うと少し違和感が・・・
・レンズ焦点距離→レンズの焦点距離を変えたような効果。マイナスで広角で撮ったように、プラスで望遠で撮ったような写真になります。
関連記事>>>広角・望遠の違いは、焦点距離の違い。レンズ選びの前に知っておこう!
②を開くと、顔の向きが変えられます。
変化は小さいですが、こちらは違和感なく動かせるので、ぜひ試してみてください!
レンズぼかし
レンズぼかしでは、写真の背景のぼかし具合を調整できます。
①では、フォーカスするエリア(ピントの合うエリア)の形を直線と円型から選ぶことができます。
②では「ぼかしの強さ・変化の緩やかさ・周辺減光の強さ」を調節できます。
・ぼかしの強さ→フォーカスエリア外のぼかしの程度を調節。
・変化の緩やかさ→外側の線の位置を調節。
・周辺減光の強さ→写真の外側の暗さを調節。
③では、ぼかす部分の玉ボケ(公式では鏡面ハイライトといいます)の形をかえることができます。
明るい写真だとわかりにくいですが、イルミネーションや玉ボケのある写真に使用すると、かわいく仕上がります。
周辺減光
周辺減光は、写真の周辺(外側部分)の光の量を調整する機能です。
スナップシードでは、外側・内側のそれぞれの明るさを変更できます。
被写体を目立たせたいときにおすすめの加工です。
二重露出
二重露出では、二つの写真を透かして合成することができます。
こちらも少し説明が長くなるので、ページを分けました。
二重露出を使ってみよう!【スナップシード(Snapseed)の使い方】
テキスト
テキストでは、画像に文字を入れることができます。
①文字の色を変えられる。
②文字の不透明度を調整。文字と画像を反転できる。
③フォンとの種類を変えられる。
②で文字と画像を反転させると、おしゃれなロゴ風の写真になるので、試してみてください!
残念ながら、日本語フォントには対応していません・・・
フレーム
写真にフレームをつけることができます。
フレームの数は23種類あり、左右にスライドさせるとフレームの幅も変更できます。
スナップシードで最強の加工を!
スナップシードのツール28種類の使い方を解説しました。
Photoshopのような有料のものよりも手軽に使えて、何より無料なのが魅力的なスナップシード。
ぜひツールを使いこなして、素敵な写真をたくさん残してくださいね!
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