※2019.02更新
お父さん、お母さん、子供を撮影するのって大変ですよね・・・
大人の想像を超えて動き回るし、「今だ!」と思ってもすぐに動いてしまってブレブレの写真ばかりが増えていく・・・
目をつぶった写真ばかり撮れてしまう・・・
そんな様々な悩みがあると思います。
今回は保育園などで子供たちのイベント写真を撮っているわたしの、今すぐ実践できるちょっとしたコツをご紹介していきます。
保育園や幼稚園・小学校の行事、旅行のときなど、ぜひ参考にしてくださいね!
※今回の写真はフリー素材の写真ACよりお借りしました。悪い例として紹介する写真でもこれは悪い写真だと言っているわけではありませんのでご理解いただければと思います。
子供を上手に撮影する4つのポイント
大人が予測できない動きをして、なかなか思い通りに写真を撮ることが難しい子供の撮影。
おゆうぎ会や発表会であまり動かない場合であっても、ブレてしまったり、ピントが合わなかったり・・・
そんな悔しい思いをする前に、心がけてほしい4つのポイントがあるのでお伝えします。
①撮影姿勢は基本的に低く、子供の目線に合わせる
②広めにフレーミングする
③動き回る子供の撮影にはTvモードを活用する
④AFモードはAIサーボを選ぶ
この4点だけでも押さえれば、今よりきっと上手く写真が撮れるはずです!
では、それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
①撮影姿勢は基本的に低く、子供の目線に合わせる
みなさん、お子様の撮影をするときに、立ったまま撮影していませんか?
撮った写真が素人っぽくみえる、下手に見える原因は、大人の目線からしか写真を撮っていないから、といっても過言ではありません。
この①のポイントは今回お伝えする中で、いちばん重要なポイントです。
しゃがむことで表情をとらえることができる
お子さんを真上から撮影した写真。
ボール遊びをしている様子も伝わるし、写真のバランスも悪くないですが、せっかくならかわいい表情もきちんと残したいですよね。
実際に、お子様の目線で撮ってみるとこんなふうに撮れました。
手を合わせているときの表情までしっかり収めることができました。
自分が楽な姿勢、立ったままの高さから撮影をしていると、子供の顔がよく見えなかったり、上を向いている写真でカメラロールがいっぱいになっていませんか?
楽をしていると良い写真はなかなか撮れないものです。
今まで立ったまま撮影していた・・・という方はまずはしゃがんで撮ることから始めましょう。
しゃがむことで奥行きも出て一石二鳥
しゃがんで撮ることのメリットは表情が見えるだけではありません。
上の写真のように地面を入れて背景をぼかすことで、奥行き感も表現することができます。
また、大人の目線から撮るよりも子供の目線から撮ることで余計なものが写りにくい、というメリットもあります(地面に落ちているゴミなど)。
②広めにフレーミングする
つづいてのポイントは、写真を撮るときには広めにフレーミングする、ということ。
例えば次の写真。
これだけでも、給食を食べているということは伝わりますが、次の写真と比較してみてください。
テーブルの上の食べものを入れるだけで、グッと給食感が伝わってきませんか。
もう一枚ご紹介します。
子供がお絵かきをしている写真です。
クレヨンも写真の中に入っているし、バランスも悪くないですが……
実は、お母さんと一緒にお絵かきをしているところでした。
お母さんを写真の中に入れることで、柔らかなあたたかい雰囲気が伝わってきます。
このように、何か作業をしている写真を撮る時は子供だけでなく周りのものも写真の中に収めて「誰と何をしている写真か」を明確にすると、写真にストーリー性が出てきます。
広めに撮れば、あとからトリミングも可能
また、写真を広めに撮影しておけば、あとからトリミングすることも可能です。
写したくないものが写ってしまったり、空間のバランスがおかしい場合でも、広めに撮っていればトリミングして修正できる可能性があるので、心配な方は広めをこころがけましょう。
ただし、トリミングなしでも良い写真が撮れるように、広めに撮るくせがつかないように気をつけましょう!
③動き回る子供の撮影にはTv(S)モードを活用する
運動会やおゆうぎ会などで子供がかなり動く場合にはTv(S)モードを使ってみましょう。
Tvモードとは、シャッタースピード優先モードのことで、動く被写体を止まっているように撮影することができるモードです。
このモードについて詳しくは以下のページにまとめています。
【P・M・Tv(S)・Av(A)】撮影モードとは?それぞれの特徴と使い分けを知ろう
動くものでもブレずに撮れる
実際にかけっこの様子を撮ったものがこちら。
走っている女の子の顔にピントが合っていますよね。
こちらも、男の子の顔にしっかりピントが合っています。
Tvモードを使えば、このように動いているものにもピントを合わせてブレずに撮影することが可能です。
シャッタースピードの目安は1/125以上
Tvモードを使う場合、シャッタースピードは1/125以上に設定しましょう。
動きが速いほど、分母の数を大きくしてください。
幼稚園、保育園児のかけっこのスピードだと、1/250-1/500ほどでブレずに撮影できます。
連写機能を使えばもっと安心
また、連写機能を使うことで同じような写真の中でも、しっかりピントの合った1枚を厳選することもできます。
連写は以下の写真の⑪で設定できるので、不安な方はやってみてください。
シャッタースピードを速くする場合の注意点
シャッタースピードを速くするとカメラに入る光が少なくなるので、写真が暗くなります。
曇りの日などは特に暗くなるので、そのときはISO感度をちょうど良い明るさに調整しましょう。
目安の数値は以下のページでまとめていますので、参考にご覧ください。
④AFモードはAIサーボを選ぶ
最後にご紹介するのは、ピントを合わせる方法です。
普段、動かないものを撮影するときにはなんとなくシャッターを押せば撮りたいものにピントが合っていることが多いけれど、動くものを撮影しようとしたとたん、ピントが行方不明になった・・・
なんて経験、ありませんか?
実は、一眼レフでは被写体によってピントの合わせ方を変えることができるのです。
AF動作は被写体によってピントの合わせ方を変えられる
ピントの合わせ方は以下の写真の⑩で設定することができます。
⑩を押してみるとこんな画面になります。
「AF動作」という画面が出てきました。
これは被写体ごとにピントを合わせる方法を変えることができる機能です。
動く被写体にはAIサーボ、止まっているものにはONE SHOT、同じときに両方撮るならAIフォーカスを選択します。
それぞれの特徴について詳しくは以下のページにまとめてあるので、ご確認ください。
運動会、お遊戯会で撮るならAIサーボ
運動会やお遊戯会など、激しく動く子供を撮影するなら、AIサーボを選びましょう。
普段はおそらくONESHOTにしている方(初期設定のままの場合)が多いと思いますが、変更して撮影してみてください。
このAIサーボの使い方を、運動会の「かけっこ」を例に簡単に紹介しておきます。
①スタート位置で「よーい」のポーズをしているあいだに、シャッターボタンを半押しして子供にピントを合わせる
②走り始めたら半押ししたまま子供を追い続けて、タイミングを見てシャッターを切る
たったこれだけです。
このAIサーボはとっても優秀なので、一度ピントを合わせておけばその被写体を追っているかぎり、ずっとピントが合った状態をキープできます。
動きのはやいお子さんを撮影するときにはぜひ活用してみてください。
4つのポイントを意識して素敵な写真をたくさん残そう!
①撮影姿勢は基本的に低く、子供の目線に合わせる
②広めにフレーミングする
③動き回る子供の撮影にはTvモードを活用する
④AFモードはAIサーボを選ぶ
以上の4つのポイントをご紹介しました。
子供の写真を撮るのは、大人を撮ることより難しいかもしれません。
しかし、ちょっとの努力と変化で、今までの数倍上手く写真が撮れるようになるものです。
まずは誰でも1秒でできる、しゃがむことからはじめてみましょう。
かわいいお子さんの写真をたくさん残してあげてくださいね。