※2019.02更新
「被写界深度」という言葉をご存じでしょうか。
おそらく、ほとんどの方が知らないと答えるでしょう。
この被写界深度は、写真のボケ感を左右するもので、言葉の意味だけでも知ってて損はないと思うので、こちらで詳しく紹介していきます。
被写界深度とは?
被写界深度とは、ピントが合う範囲のことですが、横ではなくて、被写体の奥や手前にどれだけピントが合っているかということです。
手前の参列者の手や奥の森っぽい背景やシャボン玉にはピントが合っていないからボケてるけど、写したい新郎新婦にはばっちりピントが合っています。
この場合、被写界深度は「新郎新婦が写る範囲」ということになります。
被写界深度が浅いor深いとは?
カメラに詳しくなってくると「被写界深度を浅めにして~」なんて会話を耳にすることがあるかもしれません。
ここでいう浅い・深いとは、ピントの合う範囲が狭い(浅い)・広い(深い)を意味します。
たとえば以下の写真。
手前と奥の花がボケて、人物にピントが合っています。
この写真の場合、
カメラ→花→人物→花
という順番で写真の構図が成り立っていますが、この花や人物との距離感が被写界深度の浅い・深いに大きく関係しているのです。
被写界深度が浅いとは?
言葉だけではよくわからないと思うので、被写界深度を図に表してみました。
被写界深度が浅いとは、カメラと被写体の距離が近く、被写体と背景の距離が遠い状態のことです。
被写体と背景の距離が遠いと、背景がよくボケる写真に仕上がります。
つまり、絞り(F値)を小さくした状態と同じこと。
絞りを小さくするとピントの合う範囲は狭くなりますよね。
被写界深度が深いとは?
それでは、被写界深度が深い状態も確認しましょう。
被写界深度が深いとは、カメラと被写体の距離が遠く、被写体と背景の距離が近い状態のことです。
被写体と背景の距離が近いので、背景は被写界深度浅めのときよりボケません。
つまり絞りの値を大きくした状態と同じ。
少しややこしいですが、上の2つの図だけでも覚えておくと表現の幅が広がりますよ。
被写界深度で写真の表情が変わる!
写真のボケ感に関わる被写界深度についてご紹介しました。
正直、この被写界深度は知らなくても撮影できますし、実際一眼レフを持っている人でも知らない人もたくさんいます。
しかし、知っておいて損はありません。
写真の表現力を磨くためにもぜひ覚えておきましょう。