※2020.04更新
せっかくカメラを手に入れたのに、思ったように撮れなくて楽しくない・・・
そう思っているカメラ初心者の方、多いのではないでしょうか。
一眼レフの最大の魅力は、写真のボケ感と言っても過言ではありません。
背景がボケて主役が目立つ写真が撮れたときや、玉ボケの綺麗な写真が撮れたとき。
そんなときに一眼レフの楽しさに気付けるはずです。
今回はそんな「ボケ」をあやつるために必要なF値(絞り)というものについて説明していきます。
一眼レフの楽しさを理解できずに気付いたら使わなくなっていた・・・
なんて、もったいないことにならないためにも、絞りの仕組みを理解しておきましょう!
絞り・F値とは?
絞りとは、ピントの合う範囲のこと。
その数字が大きければピントの合う範囲が大きくなって、小さければ範囲が小さくなります。
Canonの一眼レフでは、だいたい「F1.8~F29」あたりが使われます。
しかし、使用するレンズによってこの数値は変わるので、詳しい数字を覚える必要はありません。
絞りは「Fと数字」で表されるので、F値(エフチ)ともよばれますがどちらも同じ意味です
絞りの特徴
絞りの特徴として挙げられるのは、絞りの数字が大きくなればなるほど暗い写真になること。
下の画像をご覧ください▼
「F値が小さい=ピントの合う範囲が狭いから一カ所に光が集まる=写真が明るくなる」ということがいえます。
とはいっても、言葉で理解するには少しややこしいですよね・・・
覚えておいてほしいのは「F値が小さいと光がたくさん入って明るくなるけど、F値が大きいと光が少ししか入ってこないから暗くなる」ということです。
また、光の通り道を小さくする(F値を大きくする)ことを「絞る」と言います。
ここから「F値=絞り」とつながるので、頭のどこかににとどめておいてください。
逆に絞りを小さくすることを、絞りを開く(最小値の場合は開放)といいます
絞りの値を変えると、写真はどう変わる?
撮影位置を変えずに、絞りの数値だけ変えて写真を撮ってみます。
実験してみた!
絞り以外の設定は、ISO:3200・SS:1/100・焦点距離:18mm です。
▲F8.0 で撮影しました。ちょっと暗いですね。
▲F3.5 で撮影しました。上と比べて明るいです。
絞りが小さいと背景がよくボケる
注目してほしいのは後ろにある時計の数字です。
F8.0の写真は数字がはっきり見えています。
それと比べて、F3.5の写真は数字がかなりぼやけています。
このように、
・絞りの数字が小さいとピントの合う範囲が狭いので写真のボケが大きくなる
・絞りの数字が大きいとピントの合う範囲が広いので写真のボケは少なくなる
ということがわかります。
絞りの設定の目安
F値を設定するときには、特別な理由がないかぎり小さい数値にすることをおすすめします。
一眼レフやミラーレスとスマホのカメラの大きな違いは、背景がボケるかボケないか、といっても過言ではありません。
背景がボケて主役の目立つ写真が撮れると、一眼レフを買って良かったと思うことが多々あります。
できるだけF値を小さくして、一眼レフ特有のボケ感を楽しんでくださいね。
とくに、ポートレート撮影のときにはF値を小さくすることで奥行きが出て人物が引き立ち、明るい写真に仕上がります。
絞りを小さめに設定する場合
・ポートレート
・お花の撮影
・玉ボケを作りたいとき
このような場合には、F1.8-F4くらいがおすすめです。
絞りを大きめに設定する場合
F値を大きくするシチュエーションとしては、集合写真を撮影する場合があげられます。
集合写真でF値を小さくしてしまうと、端の人にピントが合わずにボケてしまいます。
大人数の撮影するときにはF8以上で撮影しましょう。
また、風景写真など、全体をはっきりさせたいときは大きめに設定するのがおすすめです。
F値以外の設定の目安を「【保存版】カメラ設定に困ったときに見てほしい設定値の目安」の記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。
絞り・F値のまとめ
・絞りとはピントの合う範囲のこと
・F値が大きいとピントの合う範囲が大きくなるが写真は暗くなる
・F値が小さいとピントの合う範囲が小さくなるが写真は明るくなり、写真のボケが大きくなる
絞りが小さいとどうなるのか、大きいとどうなるのか、これを理解しておけば、自分の好みのボケ感を写真に表現することができるようになります。
また、オートモードで撮影していると、絞りは自動設定になってしまうので、自分好みの数値に設定して撮影するには、Avモードを活用してみてくださいね。
関連記事>>>Av(絞り優先)モードの使い方。初心者におすすめって本当?
初めのうちはとにかく絞りを最小値にしてボケた写真を撮っていると、背景がボケる楽しさを実感できますので、ぜひ試してみてください!
次におすすめの記事>>>玉ボケ写真の作り方。カメラ初心者でも簡単3ステップ