※2020.04更新
シャッタースピードは、ものの動きをとらえ、写真に取り込む明るさの量を調節する重要な役割を持っています。
はじめての撮影で、
・写真が真っ白・真っ黒になった
・動いているものを撮ろうとしたけどブレブレの写真になった・・・
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、そんな悩みに対処できる、シャッタースピードについて説明します。
とくに、子供の写真、ポートレート、ペットの写真など、動くものを撮影するときにはぜひ参考にしてください。
シャッタースピード(速度)とは?
シャッタースピードとは、カメラのシャッターが下りるスピードのこと。
シャッタースピードは「1/100」「1/250」などと表現されます。
これは一秒の内の何秒かを表していて、例えば「1/100」であれば、1秒を100で割った時間だけシャッターが開いているということ。
つまり、分母の数字が大きいほどシャッターがおりるスピードが速く、小さいほど遅くなります。
シャッタースピードが変わると何が変化する?
シャッタースピードは、その早さの違いによって、写真の明るさを変えることができます。
つまり、
・シャッタースピードが速いと、取り込める光の量が少なく暗い写真になる
・シャッタースピードが遅いと、取り込める光の量が多いので写真が明るくなる
ということがいえます。
動きをとらえる役割もある
シャッタースピードには、明るさを調整するほか、動いているものの動きをとらえる役割もあります。
・シャッタースピードが早い→動いている物が止まって見える
・シャッタースピードが遅い→動きも写る
ということが言えるのですが、詳しくはこの先で写真付きで説明します。
シャッタースピードの違いによる写真の変化とは?
実際に動いているものを撮影してみましょう。
今回はこまさんのぬいぐるみをぐるぐる回してみました。
▲こちらは1/30 です。
かなりブレてますよね。
くるくる回っているのが分ります。
▲こちらは1/250 です。
ほぼ止まって見えますが、紐の部分を見ると回っているのがわかります。
このように、動いている物を止まってみせたいときにはシャッタースピードの数字を大きくします。
逆に、動いている流動感を表現したいならシャッタースピードの数字を小さくします。
シャッタースピードを速くするとものが止まってみえる
シャッタースピードを速くすると、動いているものが止まってみえるので、例えばこんな写真が撮れます。
走っている子供でも顔の部分はぶれずに撮影することができます。
運動会や公園でのこどもの写真などは、シャッタースピードを速めに設定するのがおすすめです。
なお、走るこどもの写真の撮り方については、「子供を一眼レフで撮影するときのカメラ設定とポイント!パパママ必見!」という記事でも紹介しています。
シャッタースピードを速くするときの注意点
シャッタースピードを速くすると、光を取り込む量が少なくなるため写真が暗くなってしまいます。
そのため速くする場合にはISO感度を上げるなど、暗くならない対策をすることが必要です。
写真が暗い場合の対処法は、「【一眼レフ】写真が暗い!顔が暗い!黒つぶれの原因と暗いときの対処法とは?」の記事でまとめています。
シャッタースピードを遅くするとものの流れが撮れる
シャッタースピードを遅くすると、懐中電灯をハート型に動かすだけでこんな写真も撮影できます。
こちらの写真はシャッタースピード8秒で撮影しました。
また、インスタグラムなどでよく見るこんな写真も撮ることができます▼
これはシャッタースピードを遅くすることによって車のヘッドライトが線になっている「光の流れ(光跡といいます)」を撮影したものです。
だいたい1/15~1/30くらいで撮影することができます。
シャッタースピードを遅くする場合の注意点
シャッタースピードを遅くすると、どうしても「ブレ」が発生してしまいます。
シャッターが開いている時間が長いため、カメラが動く可能性が高いからです。
そのため、こういった光の流れを撮影するには三脚を使う場合がほとんどで、三脚がない場合はカメラをどこかに置き、撮影位置を固定して撮影してみてください。
関連記事>>>手ブレ写真の原因とその防止対策。手ブレさせないコツは?
シャッタースピードの目安
では、どんなシーンでどれくらいのスピードに設定したらいいか、目安を確認しましょう。
シャッタースピード1/1000以上(非常に速い)
晴天時の屋外では、1/1000以上に設定することがほとんど。
太陽光がたくさん入る場所では、シャッタースピードを速めに設定しなければ、白飛びしてしまう可能性があるからです。
シャッタースピード1/250~1/1000(速い)
明るい場所で、手ぶれせずに撮影できるスピードです。
シャッタースピード1/40~1/250(普通)
手ぶれせずに動いているものを撮るには1/125あたりが基準です。
1/125以下になってくるとだいぶブレやすくなるので注意しましょう。
また暗い場所では、1/40~1/80くらいで撮ると明るさも確保できます。
シャッタースピード1/40以下(遅い)
先ほど紹介した光跡や花火、滝などを撮影するときには1/30以下にします。
光の流れが撮れるほか、暗い場所でも光を集めやすくなります。
シャッタースピードのまとめ
・シャッタースピードとはシャッターが動く速さのこと
・速いと写真が暗くなる、動いている物が止まって見える
・遅いと写真が明るくなる、動いている物の動きがみえる写真が撮れる
シャッタースピードを理解して、被写体にあったスピードで撮影できるようになりましょう!