※2021.02更新
聞いたことがあるJPEGと、聞きなじみのないRAWという言葉。
どちらも写真の画質を指す言葉ですが、なんとなく「RAWで撮ったほうがきれいになるらしい!」なんてうわさを聞いたこと、ありませんか・・・?
今回はそのJPEGとRAWというふたつの「記録画質」について説明していきます。
上の画像の⑬の部分です。
本当にRAWのほうが高画質なの?
RAWって何?なんて読むの?
写真を印刷したり年賀状に使いたいけど、どれを選べばいいの?
そんな疑問を解消しましょう!
記録画質の読み方とサイズの違い
記録画質の部分を開いてみると、こんな画面になります。
L・M・SとRAW、それによくからない記号が出てきましたね。
これを順番に説明していきます。
記号の読み方は?
最初に読み方を覚えましょう。
左上から右へ「Lファイン・Lノーマル・Mファイン・Mノーマル…」と読みます。
扇形が「ファイン」、がたがたしているのが「ノーマル」です。
RAWは「ロウ」と読みます。
「L・M・S」についてですが、これは単純に画像の大きさを表しています。
Lサイズが一番画像が大きく、Sサイズが一番小さいということです。
ファインとノーマルの違い
では、ファインとノーマルは何が違うかというと、
ファイン=高画質
ノーマル=標準画質
と覚えててください。
高画質、標準画質と分かれていますが、どちらで撮影してもパソコンや液晶画面上で見る分には、さほどちがいはありません。
印刷するときに画質の差が分るかな、といった程度です。
L・M・Sの違い
さきほど述べたように、L・M・Sでは画像サイズが異なるということですが、具体的な違いを表にまとめてみました。

CanonEoskissX7の場合の数値。機種やメーカーによって若干異なります。
ファイルサイズの単位は「MB(メガバイト)」、撮影可能枚数は「枚」です。
なお、この数値は8GBのメモリカードを使った場合ですが、ISO感度、露出設定などにより前後します。
表の見方を簡単に説明すると、
一番上のLファインではファイルサイズが6.4MBとなり、全ての写真をこのLファインで撮影すると約1140枚を1枚のSDカードに保存ができ、A2サイズまでなら画質を落とさずに印刷できます
ということです。
表にはファインしか載せていませんが、ノーマルサイズに関しては
ファイルサイズ→ファインの約半分
撮影可能枚数→ファインの約2倍
印刷時の大きさ→ファインと同じ
となります。
印刷したいなら最低でもSファインに設定しよう
先ほど述べましたが、画面上で見る分にはファインでもノーマルでも、またはLサイズでもSサイズでも変わりません。
ただし、印刷したときに画質の差が出てきますので、もし写真を印刷して使いたいという方は最低でもSファインに設定してください。
おすすめはMファインです。
確実に良い画質で残したいならLファインがおすすめですが、データがすぐにいっぱいになってしまう可能性があります。
RAWとJPEGの違いとは?
読み方とサイズの違いがわかったところで、JPEGとRAWの違いを確認しましょう。
RAWとはなにか?
RAWとは「生」を意味する英語ですが、写真におけるRAWとは加工されていない生のままのデータという意味です。
上で説明したファインやノーマルに関しては、みなさんもご存じのJPEGという形式に圧縮されてデータ保管されます。
しかし、RAWデータは撮ったものをそのままの状態で保存します。
つまり、圧縮されていないためデータサイズがかなり大きくなるということです。
RAWデータのメリット
RAWデータで撮影する一番のメリットは、画像編集(レタッチ)できる幅が広がるところです。
上の画像のように、RAWで撮影した画像データはJPEGよりも色の情報をたくさん持っています。
そのため、あとから編集するとなってもその情報量を活かしていろんな加工(レタッチ)ができるということです。
一方JPEGは、すでに圧縮されて色の情報が制限されているので、レタッチしてもなかなか思う色味に変更できない場合があります。
RAWデータのデメリット
RAWデータは、あとから画像編集をしたい方にはとてもおすすめですが、とにかくデータが重いので枚数を多く撮りたい方にはおすすめしません。
重さの目安はJPEGの約5倍くらいです(機種などによって異なります)。
RAWとJPEGはどっちがおすすめ?
個人的には、はじめから「レタッチも極めたい!」と思っているのであれば、RAWをおすすめします。
ただし、カメラ初心者の方で「とりあえず写真の技術を上げてから、レタッチもやってみたい」というのであれば、JPEGで十分です。
加工が必要なときだけ使用して、普段はJPEGでいいのではないかと思っています。
RAWは高画質か?
ここで、最初の疑問「RAWで撮ったほうが画質がいいのか?」に戻りますが、答えは「そんなことはない」です。
RAWで撮るから写真が格段きれいになる、というわけでありません。
ただ、レタッチの自由度が大きいので、加工をすると画質がよく見えます。
やみくもに、RAWで撮るぞ!と意気込む必要はない、ということですね。
RAW+Lファインとは?
最後に、上の画像の下段中央の「RAW+Lファイン」について説明します。
これは、RAWデータとJPEGデータを両方保存できるよという機能です。
いらなければあとからどちらかを削除することができますので、「今日撮影したうちの何枚かは自分でレタッチしたい」なんて方は使ってみてください。
記録画質のまとめ
・記録画質にはファイン(高画質)とノーマル(標準画質)がある
・サイズによって保存できる枚数やMG(メガバイト)数が異なる
・データ形式にはJPEGとRAWがある
・RAWのほうが画質が良いわけではない
・RAWデータは自分でレタッチするときには便利
記録画質はレタッチの必要性、印刷するかどうか、撮影する枚数などを考慮して決定してみてくださいね。
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