35mm換算とは?フルサイズ・APS-Cの関係と計算(換算)方法について

35mm換算とは?

※2020.06更新

「35mm換算だと○○で・・・」

カメラを買うときに、そんな言葉を聞いたことはありませんか?

突然出てくる「35mm」という数字。

いったい何のことだか、説明書などを読んでもよくわからないですよね。

実はこの数字、カメラやレンズを買うときには知っておかなくてはならない大事な数字なんです。

このページではそんな「35mm」について、

・35mm換算とは?

 

・35mmとは何の数字なのか

 

・簡単に換算できる公式

を説明します。

ぜひ最後までご覧ください!

説明の前に・・・知っておくと便利なこと

「35mm換算」について説明するにあたり、いくつかの専門用語が登場します。

それらの専門用語について知っていないと、これから説明する内容がよくわからないと思うので、先に簡単に説明しておきますね。

撮像素子(イメージセンサー)

imagesensor

イメージセンサーとは、レンズを外すと見える四角い部分のこと

撮像素子とは、カメラの中に入っているセンサーのこと。

フィルムカメラのネガと同じようなもので、レンズを通して入ってきた映像を記録する場所です。

imagesensor

フィルムのような役割もあります

光や映像を感じて記録しておくセンサーで、機種によってその大きさが異なります。

フルサイズとAPS-Cとフォーサイズ

一眼レフやミラーレスカメラを買うときに、商品説明の部分に必ず記載してあるのが「フルサイズ」や「APS-C」という言葉。

これは、カメラに付いている撮像素子(イメージセンサー)の大きさのことを示します。

フルサイズ>APS-C>フォーサイズ

の順で大きく、わかりやすくいうと大きいほど性能がいい、ということです。

この大きさが変わると、写真にどう影響するかはのちほど説明します。

フルサイズとAPS-Cのちがいについて、詳しく知りたい場合は「フルサイズとAPS-Cのちがいは、イメージセンサーの大きさのちがい」のページを確認してくださいね。

焦点距離

焦点距離とは、レンズの一番外側からカメラ本体のなかにあるイメージセンサーまでの距離のことです。

カメラのレンズには「18-55mm」などと数字が書かれていますよね。

lens

その距離のことを、焦点距離と呼びます。

詳しくは「広角・望遠の違いは、焦点距離の違い。レンズ選びの前に知っておこう!」を参考にどうぞ。

35mm換算って、何を基準にしているの?

結論からいいますと、

「35mm換算で・・・」イコール「フルサイズに換算すると・・・」

という意味です。

と、そんなことだけいわれても意味がわからないと思うので、ここから詳しく解説します。

同じレンズでも、本体がちがうと写る範囲が変わる

上にも載せた「フルサイズとAPS-Cの違いとは?」でも説明していますが、カメラの中にあるイメージセンサーの大きさが違うと、同じアングルから同じレンズ・設定で写真を撮っても写る範囲が変わります。

たとえばフルサイズのカメラでこんな風に撮ったとします▼

fullsize

同じ場所、同じ設定でAPS-Cのカメラで撮影するとこうなります▼

aps-c
お城の両端が切れて、写る範囲が狭くなりました。

つまり、同じレンズ、同じ設定であっても、フルサイズで撮影した方が写る範囲が広くなるのです。

「35mm換算」はフルサイズを基準に考えるということ

ここまでを簡単におさらいします。

・カメラにはイメージセンサー(撮像素子)がついている

 

・イメージセンサーにはフルサイズとAPS-Cなど大きさの違う種類がある

 

・フルサイズとAPS-Cは同じレンズをつけても写る範囲が変わる

 

・フルサイズのほうが写る範囲が広い

たとえばフルサイズを使っているAさんと、APS-Cを使っているBさんが同じレンズを持っていたとします。

Aさん「このレンズって、写る範囲けっこう広いよね」

Bさん「(え、このレンズの写る範囲はけっこう狭いけど・・・)」

といったように、同じレンズの話をしていても、話が食い違うことがあるのです。

そこで「35mm換算」が登場します。

Aさん「このレンズって、35mm換算だと写る範囲広いよね」

Bさん「APS-Cだと狭いけど、フルサイズだとたしかに広いね」

35mm換算、つまりフルサイズを基準に考えることで、話の食い違いがなくなりました。

なぜ35mmなのか

さきほどから何度も登場している「35mm」という数字。

なぜ「35mm」という数字が使われているのでしょうか。

35mmとは、フィルムのサイズ

カメラがデジタル化する以前、主流だったのがフィルムカメラ。

そのフィルムの中でも一番一般的だったのが、35mmサイズという大きさのフィルムでした。

film

そして現在のフルサイズのカメラのイメージセンサーも、フィルムカメラの名残から35mmサイズになっています。

フルサイズ以外にもAPS-Cやもっと小さいフォーサイズなど、たくさんのイメージセンサーのサイズが出てくるなかで、昔から一般的だった「35mm」を基準に話そう、というのが「35mm換算」の正体といえます。

35mmに換算する方法

では、実際に35mmに換算する方法を見てみましょう。

APS-C機を35mm換算する公式

焦点距離×1.5=35mm換算した焦点距離

この公式さえ覚えてしまえばAPS-Cからフルサイズへの換算は簡単です。

たとえばAPS-C機で焦点距離50mmで撮影した場合、

50mm(焦点距離)×1.5=75mm(35mm換算)

となるので、「35mm換算で75mmです」といえるわけです。

MEMO

ただし、CanonのAPS-C機のイメージセンサーは少し小さめなので×1.6をすると、より正しい数値に換算できます

フォーサイズ機を35mm換算する公式

ミラーレスなどに使われているフォーサイズの場合には

焦点距離×2=35mm換算した焦点距離

この公式を使いましょう。

35mm換算のまとめ

少しややこしい部分もありましたので、最後に35mm換算についてまとめておきます。

・フルサイズとAPS-Cはレンズが同じでも写る範囲が変わる

 

・フルサイズでの撮影を基準に考えるのが35mm換算

 

・35mmとは、フィルムのサイズのこと

 

・APS-C機の場合、焦点距離×1.5で35mm換算ができる

35mm換算の意味を知らなくても写真は撮れますし、レンズや本体を買い換えないかぎり、困ることはほとんどありませんが、知っていると便利です。

35mm換算の意味を分かっていれば、話の流れで

「35mm換算だといくつ?」

なんて聞かれても大丈夫ですね。

正しい知識を持って、カメラライフを楽しみましょう!

 

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2 COMMENTS

ヒデ

詳しくの箇所て映像素子が2箇所出て来ており焦点距離の事が出て来ておりませんでした。

hanaco

コメントありがとうございます。

ご指摘いただき助かりました。修正いたしましたので、ご確認ください。

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