※2020.06更新
最近、インスタグラムなどでもよく見かける、逆光のポートレート撮影。
逆光なのに、人の顔が暗すぎず、ノスタルジックな雰囲気も出て、素敵ですよね。
しかし、いざ真似しようとしてみると、モデルの顔が真っ黒だったり、周りが白飛びしてしまったり・・・
なかなか上手く撮影できず、困っている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、逆光の人物撮影時に使ってほしい「オートライティングオプティマイザ」について説明します。
設定ひとつで、逆光でも明るく人物撮影ができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
なお、オートライティングオプティマイザはCanonでの呼び方であり、それ以外のメーカーでは以下の通りです。
・Nikon→アクティブDライティング
・SONY→Dレンジオプティマイザー
・PENTAX→D-Range設定
・Panasonic→iDレンジコントロール
・OLYMPUS→ハイライト&シャドーコントロール
関連記事>>>【逆光写真の撮り方】逆光撮影でも失敗しない!被写体別のコツを徹底解説【カメラ初心者必見】
オートライティングオプティマイザとは?
オートライティングオプティマイザとは、写真の明るさの調節を自動でおこない、適切な明るさに仕上げてくれる機能です。
・逆光で人物の顔が暗いとき
・ストロボが使えないとき
・ストロボの強い光ではなく、自然な明るさで撮影したいとき
以上のようなときに使うと、人の顔が適度に明るくなり、背景の白飛びも防げます。
オートライティングオプティマイザを使ったイメージ
では、オートライティングオプティマイザを使うと、写真はどんなふうに変わるのか、確認しましょう。
↑ 写っていないですが、写真の右側に太陽があり、逆光の状態です。
顔も見えますが、かなり
暗い印象ですね。
そこでオートライティングオプティマイザを使うと、こんなふうに被写体の顔が明るくなります。
背景の明るさは変わらず、人物のみ明るくなりました。
背景の白飛びも防いでくれる
ISO感度やシャッタースピードだけで明るくしようとすると背景も明るくなるため、白飛びしてしまう可能性があります。
先ほどの写真で、全体を明るくしてみましょう。
たしかに、顔もしっかり見えますが、背景の空まで明るくなってしまい、先ほどの写真では見えていた雲も消えてしまいました。
このように、全体を明るくする設定では、明るくしたくないところまで明るくなり、白飛びの原因にもなってしまいます。
そんなときでもオートライティングオプティマイザを使えば、白飛びを防いで、明るくしたい人の顔のみ、明るさを調節してくれるのです。
オートライティングオプティマイザの設定方法
では、オートライティングオプティマイザを設定する方法を紹介します。
(Canon EOSKissX7の画面で説明します)
まずはお手持ちのカメラのmenuを押しましょう。
左上から2番目のカメラマークを押すと、オートライティングオプティマイザという文字が出てきます。
その文字を押してみると、こんな画面になります。
こちらは左から、
しない、弱め、標準、強め
と、並んでいます。
初期設定では「標準」となっているカメラが多いと思いますので、ここで自分の好みの強度に変えることができます。
オートライティングオプティマイザの選び方
逆光撮影時に役に立つオートライティングオプティマイザですが、とくにこだわりがないのであれば、初期設定のまま標準か、弱めを選んでおけばよいでしょう。
頻繁に逆光撮影をするorその日は逆光でしか撮らない!なんて場合には、強めにしておいても問題はありません。
ただし、強めにすると被写体の周りも若干明るくなるので、白飛びさせたくない場合には弱めてみましょう。
また、このオートライティングオプティマイザは、使っている人が少ない(カメラ初心者の方はほとんど知らない)印象もあります。
かくいうわたしも、カメラを買ったころはこんな機能があることも知りませんでした。
オートライティングオプティマイザは使うべき?
結論からいいますと、わたしはオートライティングオプティマイザは常に「しない」を選んでいます。
理由は単純で、逆光で顔が暗いくらいなら、レタッチすれば簡単に修正できるからです。
Photoshopなどの有料の画像編集ソフトでなくても、無料で使える加工アプリでもある程度の修正は可能です。
たとえば、わたしがよく使っているSnapseedというアプリでは、部分調整という機能を使えば、簡単に顔の部分だけ明るくすることができます。
Snapseedについては「写真加工アプリ『Snapseed』の使い方。その魅力は機能の多さ!」のページにくわしくまとめていますので、参考にご覧ください。
試してみて、いちばんしっくりくる強さを選ぼう
そういうわけで、オートライティングオプティマイザは個人の感覚によって使い分ける必要があります。
同じ「標準」を使っていても、人によって「明るすぎる・暗すぎる」の判断が分かれますので、すべて試してみて自己判断してください。
ただし、明るすぎる(白飛びした)写真は画像編集が難しくなります。
理由は「撮った写真が白飛びする(白くなる)…その原因と対処法【一眼レフ・ミラーレス】」のページで説明しています。
編集を前提とした撮影であれば、明るすぎるよりは暗めに撮影したほうが明るさ調節は簡単です。
そこだけ注意して、試し撮りしてみてくださいね。
状況と好みに合わせて使い分けよう
オートライティングオプティマイザの設定方法と、選び方について紹介しました。
たくさん試し撮りをして、自分がいちばん良いと思う強さを選んでくださいね。
また、逆光撮影時には、部分測光というものを使う方法もあります。
詳しくは「測光モードの選び方。評価・部分・スポット・中央重点のちがいは?」のページにまとめていますので、こちらも参考にご覧ください。
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