親指AFの設定方法。そのメリットはシャッターチャンスに強いこと!

親指AFの設定方法と使い方

※2020.04更新

「親指AF」という言葉を耳にしたことはありますか?

親指AFはカメラ初心者の方にはなじみのない言葉かもしれませんが、プロの写真家はほとんどの方が使っているテクニックです。

このページでは、そんな親指AFの設定の仕方、使い方、メリットについて紹介していきます。

まったく難しくないうえに、これを使いこなせば撮影が格段に楽になりますので、ぜひ設定して使ってみましょう。

親指AFとは?

「親指」という言葉がつくので、親指を使って何かをするんだろうな…ということまでは想像が付きますよね。

具体的に、どんな役割があるテクニックなのかを説明していきます。

シャッターボタンの役割を減らす

普段撮影するのに使っているシャッターボタンには大きく3つの役割があります。

①露出などを測定する

設定をオートにした状態で、ファインダーをのぞきながら被写体にカメラを向けてシャッターボタンを押すと、画面下にシャッタースピードやF値、ISOの値などが出てきます。

これはカメラが瞬時に周囲の明るさなどを測定して、適正な設定値を表示しています。

②ピントを合わせる

ピントを合わせるためにシャッターボタンを半押しして使います。

関連記事>>>一眼レフカメラのピントが合わないときの原因と、ピントの合わせ方

③シャッターを切る

これはシャッターボタンの一番の存在意義ですね。

 

この3つの役割のうち、②ピントを合わせる機能をなくしてしまうのが、親指AF。

つまり、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせるのではなく、親指を使ってピントを合わせよう、というテクニックです。

親指でピントを合わせる

シャッターボタンではなく親指でピントを合わせるようになると何がいいのか、というとシャッターを切るまでのタイムラグをなくすことができる、というところです。

通常はシャッターボタンを半押ししてピントを合わせたら、シャッターを切るまでずっと半押ししていなければピントがずれてしまいますよね。

万が一、シャッターを切る前に半押しを離してしまったら、もう一度合わせな直さなければなりません。

 

しかし親指AFの設定をすれば、一度ピントを合わせたら指を離してもピントがあったままになるのです。

そのため、ピントを合わせ直す手間も省けるうえに、半押しする時間が必要なくなるので一瞬のシャッターチャンスを逃さずに写真を撮ることができます。

親指AFの設定と使い方

ここからは親指AFの設定方法と使い方について紹介します。

カメラを片手にご覧ください。

親指AFが使えるようにするには?

一眼レフを買ったときのまま(初期設定)だと親指AFは使用できなくなっているので、まずは設定をしていきます。

わたしが使っているCanon EOSKissX7と70Dの設定方法をご紹介します。

他のメーカー、機種の方は「親指AF 機種名」で検索していただければと思います。

Canon EOSKissX7の場合

まずは電源を入れてMENUを押します。

menu

メニューの右から2番目の設定マークを選択し、上から2番目のカスタム機能(C.Fn)を押します。

すると▼こんな画面▼になります。

thumb-af

もしもこの画面にならない場合は、画面右上の数字が「6」になるように上の矢印を押してください。

初期設定では0:AF/AEロックが選択されているはずです。

これを1:AEロック/AFに変更します。

これで、親指AFの設定はおわりです。

Canon EOS70Dの場合

まずはMENUを押します。

続いてメニューの右から2番目、カメラマークを選択します。

すると▲こんな画面▲になりますので、上から3つめのC.FnⅢ:操作・その他を選択します。

次の画面では右上の数字が「4」になる操作ボタンカスタマイズを開きます。

▲続いて左側上から2番目のAF-ONを押します。

▲こちらも同じく左側上から2番目のAF-ONを押します。

af

最後に出てきた画面で左上のAFを選択してOKを押せば完了です。

親指AFで使うボタンの位置

設定ができたら実際に親指AFを使ってみましょう。

まずは親指で押すボタンの位置を確認します。

Canon EOSKissX7の場合は本体右上の四角が書いてあるボタン

eoskissx7

Canon EOS70Dの場合はAF-ONと書かれたボタンです。

af-on

他の機種でも、右手親指で押せる範囲に似たようなボタンがあるはずですので、探してみてください。

(ちなみにNikon機の場合、AE-LとかAF-Lと書かれていることが多いようです)

親指AFでピントを合わせる方法

ボタンの場所が確認できたら、ファインダーをのぞきながら実際にボタンを押してみましょう。

ピントを合わせたいものを中央にもってきて親指AFのボタンを押すと、画面に赤い印がでてきます。

pint

今までだと半押し状態をキープしなければならなかったのですが、親指AFの場合はボタンから手を離しても大丈夫です。

ボタンから指をはなしてもピントがあったままになります。

そのまま自分の撮りたい構図にカメラを持っていき、シャッターを切るだけです。

親指AFを解除するには

親指AFを解除したい場合は、シャッターボタンを半押しするか、親指AFのボタンをもう一度押してください。

親指AFのメリット

最後に、親指AFのメリットをご紹介します。

動いているものにしっかりピントが合う

onemansdream

被写体が動くものの場合、半押ししながら動いているものをレンズで追いかけるのは手ぶれの原因になります。

しかも、長時間半押しのままにしておくのは気が抜けずに大変です。

そこで親指AFにすると、ピントのずれを気にすることなく動く被写体を追いかけることができ、ピントの合ったブレのない写真にすることができます。

・動き回る子供の写真

・ペットの写真

・車や電車など乗り物の写真

などを撮影する場合にはぜひ使ってみてください。

シャッターチャンスを逃さない

先ほどもお伝えしましたが、従来の「半押しでピント合わせ→シャッターを切る」だと、せっかくのシャッターチャンスでも半押ししてからシャッターを切るため、「半押しをする時間」の分タイムラグが発生します。

しかし親指AFを使えば、あらかじめピントを合わせておいて「ここだ」という瞬間にシャッターを切ることができるので、動きが速いものを撮る場合などシャッターチャンスを逃したくない場合にはぜひ使ってみてください。

ピントを固定して連写したいときにも便利

さらに、一カ所にピントを固定して連写をしたい場合にも有効です。

半押し→シャッターを押し続けるという方法でも連写はできますが、一度シャッターボタンから手を離してしまうと、もう一度ピントを合わせ直さなければなりません。

親指AFだと、解除しない限りはシャッターボタンから指を離しても、同じ場所にピントが合ったままになります。

親指AFをマスターしてシャッターチャンスに強くなろう!

親指AFの使い方、設定方法、メリットについてご紹介しました。

使いこなせれば一瞬を逃さないピントの合った写真を残すことができます。

方法も難しくないので「初心者だからまだ早い…」なんて思わずに、ぜひ積極的に使ってみてくださいね。

 

次におすすめの記事>>>マニュアルフォーカスとは?AFとMFの違いとメリット、ピントの合わせ方について

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