※2021.05更新
・曇りの日は上手く写真が撮れない
・曇っていると写真が暗くなる
・曇りの日のカメラ設定が知りたい!
曇りの日の撮影は、晴れている日より難しい。そう思っているカメラ初心者も多いのではないでしょうか。
曇りの日でも設定の手順とポイントさえ分かっていれば、難しいものではありません!
このページでは、そんな曇りの日の撮影に試してほしいカメラ設定と、被写体別の撮影ポイントを紹介します。
これを読めば、曇りの日の撮影で困ることはないはずです!
なお、曇りの日だけでなく、カメラ設定の基準が知りたい!という場合は「【天候・状況別】カメラ設定に困ったときに見てほしい設定値の目安【ISO・絞り・シャッタースピード】」のページを参考にどうぞ。
曇りの日のカメラ設定
まずはISO・絞り・シャッタースピードの決め方を解説します。
ISO感度はいつもより高くする
ISO感度はいつもより高めに設定しましょう。
当たり前のことですが、曇りの日は晴れている日と比べて圧倒的に光量が足りません。屋外でのISO感度は基本100と言われることが多いですが、曇りの日は例外です。
曇り具合にもよりますが、ISO400~800くらいに設定してみましょう。
関連記事>>>【ISO感度】読み方と目安を解説!写真の明るさ調節に不可欠!【カメラ設定の基本】
絞りは被写体にあわせて決定する
絞りは何を撮るのか、またはどう撮りたいのかによって変更します。これは晴天時と変わらないですね。
ポートレートやお花など、背景をぼかして撮りたい場合はF1.8~F4.0くらいに、風景など全体をはっきり写したい場合はF4.0以上。
詳しくは「カメラのF値(絞り)とは?その役割と目安を解説します」のページでも紹介しているので確認してみてください。
絞りを変えると写真の明るさも変わってしまうので、その場合はISO感度で調整しましょう。
シャッタースピードは動きと明るさをみて決める
シャッタースピードを決める基準は2つあります。
①被写体が動くものかどうか
②明るさは足りているか
まず、被写体が動くもの(子供・乗り物など)である場合は、シャッタースピードを速くします。1/250以上あればある程度動きの止まった写真になります。
動きの遅いものであれば、手ブレにならない程度の1/125くらいにしましょう。
その上で、写真が暗い場合はシャッタースピードをさらに遅くします。動きの速いものを撮っていてシャッタースピードを遅くできない場合には、ISO感度を高くして明るさを確保しましょう。
関連記事>>>カメラのシャッタースピード(速度)とは?その役割と目安を解説します
曇りの日の風景写真がパッとしない原因
曇りの日に風景写真を撮ると、パッとしないことが多いですよね。
その原因を紹介します。
太陽光がないと鮮やかさがなくなる
太陽光のあるなしでは、物の見え方ががらっと変わります。
とくに山や木々、花などの自然のものは太陽光が当たると明るいだけでなく色鮮やかにみえますよね。
以前撮影した写真で解説します。
こちらは岩手の小岩井農場にある一本桜。この日は朝から雨が降ったりやんだりで、どんよりとした天気でした。
満開の桜も、ピンク色というよりはグレーっぽい色になってしまっています。
この1時間後の写真がこちら。
同じ場所から撮影しても、晴れるだけで印象がまったく違います。
先ほどまで見えていなかった背景の岩手山もはっきり見えて、桜もピンク色になりました。
このように、太陽光は風景写真を撮るうえでは非常に重要な役割となっています。
陰影が薄く、のっぺりする
曇りの日は被写体の影がなくなるためのっぺりした印象になり、これも写真がパッとしない要因のひとつです。
以下の写真は、晴れた日に撮影した桜の写真です。
光が差し込むことによって、桜の花にも明るい部分と暗い部分ができています。水面にも桜が写っていることが分かります。
比べるのは、曇りの日に撮った写真。
全体的に白っぽく、くすんだ印象です。また、空の部分が完全に白飛びしていて、水面もリフレクションも上手くいっていません。
目を引く風景写真にするには陰影も大切、ということです。
曇りの日こそ撮りたい被写体
ここからは被写体別に、曇りの日の撮影ポイントなどを紹介します。
ふんわりした寄りの花写真
曇りの日は陰影が薄くなることを逆手に取ります。
曇りの日は強い光がなく全体に弱い光が当たっている状態なので、コントラスト控えめのふんわりした写真を撮るには向いています。
とくに、花の写真は曇りの日に撮影するとやわらかい印象になるのでおすすめです。
ただし、引きの写真を撮る時には晴れている日のほうが色鮮やかで映えます。曇ってしまったときには寄りの写真にチャレンジしてみてくださいね。
日常風景・スナップ写真
少しレトロな感じの路地や日常風景は、曇りの日だとより一層レトロ感が増します。
写真の中に建物を入れる場合、グレーやベージュなどの色ばかりだと目を引かないので、何か色のある物を取り入れるのがおすすめです。
上の写真は赤いトロッコを中心に入れました。
こちらの写真は赤い自転車、看板の文字が印象的だったので、それが目立つように加工しています。
日常風景なら、365日どんな天候でも撮影できるはずです。
いろんな天気で撮影して、好みの撮り方を見つけてくださいね。
関連記事>>>【Snapseed使い方講座】粒状フィルムでレトロ加工をしてみよう【動画あり】
曇りの日でも撮影は楽しめる!
曇りの日のカメラ設定と撮影時のポイントを紹介しました。
・ISOはいつもより高めにする
・絞りとシャッタースピードは被写体に合わせて
・寄りの花、レトロな写真は曇りの日におすすめ
曇りの日でも、ポイントをおさえればしっかり写真に残すことができます。難しいとは思わず、試行錯誤しながら試してみてくださいね!
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